糖尿病と合併症
糖尿病はこわい病気です。しかし、本当にこわいのは糖尿病そのものより、糖尿病によって引き起こされる様々な合併症にあります。糖尿病性合併症には、苦痛を伴うものが数多くあり、時には生命に関わる事態を招くこともあるのです。
糖尿病性合併症としては、手足のしびれや痛みを引き起こす「神経障害」、眼底出血がみられ、失明の危険性が高い「網膜症」、言語障害や半身麻痺の原因となる「脳血管障害」、血液循環に支障をきたし、足の切断わ余儀なくされる「壊疽」、突然死を招く「心筋梗塞」、人工透析が必要となる「腎不全(腎臓障害)」などです。これらの多くは苦痛を伴い、生命を脅かすこともあります。また、死に至らなくても、生活の質を低下させ、健康な社会生活を営む上で大きな障害となってしまいます。
糖尿病性合併症は、急性と慢性に大きく別けられます。急性の合併症としては、高血糖により意識障害をきたす「高血糖性昏睡」などで、慢性の合併症の代表としては「血管合併症」があげられます。慢性の合併症である血管合併症には、細い血管に障害がでる「細小血管障害」と、太い血管に障害が生じる「大血管障害(動脈硬化症)」があり、細小血管障害は網膜症や腎臓障害、神経障害を引き起こし、大血管障害は心筋梗塞、脳梗塞、足の壊疽などを引き起こします。特に細小血管障害が招く、網膜症、腎臓障害、神経障害は糖尿病の「3大合併症」と呼ばれています。
日本や欧米においても、糖尿病患者の死亡原因は血管合併症である、心筋梗塞や脳血管障害、糖尿病性腎症などの悪化によるものが多く、全体の40〜50%を占めています。更に糖尿病患者の平均寿命は、日本人の平均寿命より約10年ほど短いという統計結果も報告されています。
糖尿病の真の恐ろしさは合併症にあります。合併症を予防するためにも、規則正しい健康的な生活を心がけ、これ以上、糖尿病が進行しないようにしましょう。
(参考書籍:糖尿病のすべてがわかる本 矢沢サイエンスオフィス編)
更新日 2005年4月4日
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