糖尿病」:日本人は糖尿病になりやすい!?
1997年にWHO(世界保健機関)が発表した世界の糖尿病患者数は、総数で約1億2000万人にのぼるとしています。その中でアジア地域では6500万人が糖尿病を発症しており、その90%が2型糖尿病によって占められています。
日本人は2型糖尿病になり易いと言われています。これは、日本人を含めたモンゴロイド系民族のインスリン分泌能力が、欧米人やアフリカ人に比べ低いからです。欧米人、特にコーカソイド(白色人種)の中には日本では考えられないくらいの肥満体をした人を見かけることがあります。高カロリー、高脂肪の食生活をしている為に、そのような肥満体の人が少なくないのですが、欧米人のインスリン分泌能力はその高カロリーの食生活に対応でき、余分に摂取した栄養は脂肪として体につき、血中に糖として残る事はないのです。ところが日本人が欧米人と同じような食生活をしますと、インスリン分泌能力が欧米人よりも低いために、余分に取った栄養が糖として血中に残ってしまうのです。つまり、私たち日本人は欧米人よりも太りにくいかわりに、糖尿病になり易いのです。
モンゴロイドが糖尿病になり易いもう一つの理由としては、飢餓に強い遺伝子的な要因を持っている為とされています。栄養状態が悪い状態が長く続いた時代に、飢餓に強い遺伝子を持った人々が生き残り、子孫に伝わったと考えられていますが、この遺伝子を持つ人には、脂肪を分解する遺伝子に異常を持つことが多いと言われています。現在では、この栄養不足を乗り切る為の遺伝子が裏目にでてしまい、高カロリー、高脂肪の食事に対応できず、肥満や糖尿病に陥ってしまうのです。日本では人口の約3分の1が脂肪を分解する遺伝子に異常があるとされており、日本人の3分の1が糖尿病になり易い遺伝子を持つということになります。
日本人は元々、炭水化物と野菜中心の食生活だったのが、近年では欧米型の高カロリー、高脂肪の食生活へと変化しています。また事務仕事などが増え、体を動かす機会も減ってしまい、交通機関の発達で歩くことさえも減ってきています。このままでは、糖尿病になり易い体質を持つ日本人の糖尿病患者数はどんどん増えていくことが予想されます。高カロリーになりがちな食生活を見直し、適度な運動をすることによって、糖尿病になり易い体質を克服していくことが大切なのです。
(参考書籍:糖尿病のすべてがわかる本 矢沢サイエンスオフィス編)
更新日 2005年3月14日
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