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食品と健康:ソバとアレルギー

ソバとアレルギー

ソバは日本古来より栽培されている植物です。「ソバ七十五日」と言われ、種を蒔いてから、50日〜70日くらいの短期間で収穫できるうえ、やせた土地や寒冷地でも育つことから、救荒作物として重宝がれていました。

ソバには体を温める作用があり、多数のミネラル、ビタミンB1、B2が含まれています。その他にも、8種類の必須アミノ酸を含み、消化に良いでんぷん質や血管を強化するルチン、記憶細胞を保護するコリンなども含んでいるのです。江戸時代初期に刊行されました、「本朝食鑑」にも、ソバは「気分を鎮め、腸を寛げ、能く腸胃のつかえ(老廃物)をこなす。水腫、はらくだし、腹痛、上気を治す。」と書かれており、昔から栄養価の高い、健康食品として食べられていたのです。

しかし、近年ではソバによるアナフィラキシーショック(急性のアレルギー反応で、短時間で容態が急変する危険な症状)が報告されています。

ソバによるアナフィラキシー、「そばアレルギー」はソバを食べたり、触れただけでも水ぶくれや腫れなどの症状が出る場合があります。その原因は「花粉症」と同じで、私達の免疫機能が関係しているのです。本来なら細菌やウイルスから体を守る免疫機能が、ソバに含まれるタンパク質(消化されにくい、低分子量のタンパク)に反応してしまい、外敵と認識し、化学伝達物質(ヒスタミンなど)を多量に発散するのです。それを感知した脳は防御システムを働かせ、粘膜などについた抗原(ソバのタンパク質)を排除しようとし、鼻水やかゆみ、粘膜部分の腫れなどを引き起こすのです。

化学伝達物質を出す細胞、「マスト細胞」(肥満細胞とも言います。)は体のいたる所に存在しています。これにより、ソバのタンパク質が血管を通って全身に運ばれますと、体中で一斉に反応がおこりショック状態に陥ってしまうのです。特に気管支で粘膜の腫れが起きますと、呼吸困難になってしまい、最悪の場合、死に至る事もあるのです。このように危険なアレルギー症状なのですが、何故、ソバなどの特定のたんぱく質のみに反応し、抗体を作ってしまうのか、その詳しいメカニズムは解っていないのです。

ソバは日本ではポピュラーな食品ですが、海外でもよく使われているのです。特に寒い地域(ヨーロッパやロシア)などでは体を温める作用もあることから、食品に含まれていることが多く、そばアレルギーの方は注意が必要です。


更新日 2004年 9月25日



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