日本人に足りない「カルシウム」
カルシウムは私達の体に含まれるミネラルの中でもっとも多く含まれています。その殆んどが歯や骨に存在していますが、全体の1%のカルシウムは血液中や筋肉などの組織に含まれています。
骨は体の支えと同時にカルシウムの貯蔵庫でもあります。血液や筋肉に含まれるカルシウムは生命維持に重要な役割をしており、筋肉運動の調整や脳からの情報伝達、ホルモン分泌調整や止血、免疫機能にまで関わっているのです。また、大腸がんの予防にも関係しているとの報告もあります。カルシウム不足は体にとって重大な事態に陥ってしまうため、常に骨としてカルシウムを貯蔵しているのです。
体に重要なカルシウムなのですが、実は非常に吸収しにくいミネラルなのです。カルシウムの吸収率をあげる物質として、ビタミンA、C、D、のほかミネラルの仲間である、鉄、マグネシウム、リンなどがあげられます。マグネシウムはカルシウムと共に血管や心臓の健康を保ち、リンは強い歯や骨を作るのに必要不可欠です。(リンは過剰摂取しますと、血液中にカルシウムが流出するので要注意。) 特にビタミンDはカルシウムの運び屋(カルシフェロール)とも呼ばれ、腸内でのカルシウムの吸収を促進する働きがあるのです。カルシウムの吸収率は10代前半から後半にかけて一番高いと言われています。そのピークが過ぎますと吸収率は低下していきます。そのため思春期のカルシウム(ミネラル)の摂取は重要だと言われているのです。
カルシウム不足で引き起こされる症状として「骨粗しょう症」があげられます。体の血液、組織内のカルシウム不足を補い続けた結果、骨が脆くなってしまう症状です。特に女性に多く見られる症状で、その理由としては、妊娠や授乳によって大量のカルシウムが失われるためです。また、60歳を過ぎますと、女性ホルモンの分泌が減少することで、骨からカルシウムが流出しやすくなり、骨が弱くなってしまうのです。その他にも、カルシウム不足を補おうと体が必要以上に血液中にカルシウムを流出させることで、血管壁などに取り付き血管を石灰化させることで「動脈硬化」を引き起こしたりもするのです。
カルシウムは日本人に不足しがちなミネラルです。元々、火山の多い日本では土壌のカルシウムが少なく、そのため、食物や飲み水に含まれるカルシウムも少なくなっています。最近では食生活も豊かにになり、サプリメントなどでも摂取できるのですが、いまだ日本ではカルシウム不足が続いているのです。実際、厚生省が発表する「国民栄養調査」では、カルシウム不足が毎年のように指摘されているのです。
更新日 2004年 10月6日
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