動脈硬化の原因 その1
動脈は、心臓から送り出されてくる血液の圧力を吸収するようにできており、ゴムのような弾力性があります。しかし、何らかの要因により、その弾力性を失い動脈が硬くなってしまうのが動脈硬化です。動脈硬化は徐々に、これといった自覚症状もなく進行していきます。では、動脈硬化を引き起こす要因とは何でしょうか?
高血圧は動脈硬化と深く関わっている症状です。高血圧が長く続きますと動脈硬化になるのですが、それには動脈の構造が関係しているのです。動脈は内膜、中膜、外膜と三層構造になっています。内膜と外膜は薄い膜ですが、間の中膜は筋肉で作られています。筋肉でできている中膜は、動脈の弾力性を保ち、筋肉の収縮により血液を体の末梢までスムーズに送る働きをします。ですが、この中膜が筋肉で作られていると云う事が、動脈硬化の要因となっているのです。
高血圧などで心臓から送り出される血液の圧力が強くなりますと、その分、動脈は大きく膨らみます。次に中膜が収縮することで、血液を体の隅々に送り出しているのですが、大きく膨らんでいる分、強い力を必要とします。このような血圧の高い状態が長期に及びますと、中膜の筋肉に負担が掛かり、その負担に耐えるため筋肉が発達していきます。中膜は筋肉の発達に伴い、除々に厚みを増し、少々の圧力では膨らまなくなり、圧力を吸収する弾力性を失ってしまうのです。これが高血圧により引き起こされる動脈硬化の原因です。
高血圧により引き起こされた動脈硬化は、更に高血圧を進行させるといった悪循環を招きます。高血圧により発達した中膜の筋肉は、動脈の外側よりも、内側に厚みを増す傾向にあり、その結果、動脈の内径が細くなり血流が悪くなります。細くなり血流の悪くなった血管では、今までの圧力で血液を体の末梢まで送る事ができず、心臓は今まで以上の圧力で、血液を送り出すようになります。これにより、更に血圧が上昇し高血圧に拍車がかかってしまうのです。
高血圧と動脈硬化は促進し合う関係にあります。高血圧が更なる動脈硬化を生み、動脈硬化が更なる高血圧を生むのです。その上、高血圧や動脈硬化は自覚症状に乏しいのです。もし、身体に異常を感じましたら、医師の検診を受けるなどをして、血圧の悪循環に陥らないようにしましょう。
(参考書籍:これで安心 高血圧・動脈硬化 予防と治療 高橋書店発刊)






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